朝の空気は、どうしてこんなにも心を素直にしてくれるのでしょう。

少しだけ早起きをした今朝、いつもの散歩道を歩いていると、朝靄(あさもや)がゆっくりと晴れていく静寂の庭で、一輪の白い花が目に留まりました。下を向いて固くつぼみを閉ざしていたダチュラ(朝鮮朝顔)が、生まれたての朝日をそっと浴びながら、ひたむきにその花びらを開き始めたところだったのです。
朝光にひらく、可憐で妖艶な姿

大きなトランペットのような透きとおる花びらが優美に広がっていく様子は、まるで朝の訪れを祝う無音のファンファーレのよう。みずみずしい朝露が朝日を反射してキラキラと輝き、あたりには甘く妖艶な香りがやさしく満ちていきます。
毒を持つことで知られ、少し恐れられることもあるダチュラですが、朝一番の光を全身で受け止めるその姿は、どんな花よりも可憐で、守りたくなるような美しさに満ち溢れています。

隠しきれない想いと、重ねあわせる心

そのとき、遠くから大好きな君の歩く足音が聞こえてきました。
君に片思いをしている私の心は、きっとこのダチュラと同じなのだと思います。本当は素直になれなくて、君の前ではいつも自分の気持ちに固く蓋をしてばかり。けれど、朝の光のように眩しい君の笑顔に照らされるたび、胸の奥に隠してきた情熱が溢れ出しそうになってしまうのです。
今、新しい朝に向かって

「私を恐れないで」——風に揺れるダチュラが、そう語りかけてくれた気がしました。夜の暗闇に臆病になっていた自分には、もう戻りません。